【ダンジョン飯】ダンジョン飯4巻感想【ネタバレ有】

ダンジョン飯の4巻が発売されましたね!今回の表紙はドワーフのセンシでした。チャーハンらしきものを作りながらレッドドラゴンから逃げているセンシ。下の方にはライオスとマルシル、チルチャックがお皿を持って逃げている姿が描かれていますが、食事中だったのでしょうか、彼ららしい。

さて、今回の4巻ではライオス達がついにレッドドラゴンと対決します。今まで以上に緊迫感のある戦闘なのですが、間にちょいちょい笑いも挟まって、それが上手い具合に作用しているのが九井先生の凄い所だなと思いました。ネタバレがありますのでいったん畳みますね。

 

>ダンジョン飯 4巻 [ 九井 諒子 ]

まずはライオス達……ではなく、3巻で彼らと共闘したナマリ達パーティのおはなし。転送酔いで具合の悪いナマリを客室に寝かせてやれというタンスじーちゃん。ナマリを盾代わりにしていた頃と比べると少しは良い関係になっている感じですね。

タンスじーちゃんが恐らく彼らの雇い主であろう島主と話をしている間にナマリはキキ達とともに蘇生所へ。どうやらナマリはファリンを探しているみたいです。ナマリは蘇生所を利用したことがないというキキ達を食事に誘い、蘇生について教え、そして死の恐怖を忘れるな、と忠告します。

彼女が3巻で言った「あんたたちの仲間にしてほしいんだ」という言葉。仲間にしてほしい、仲間になりたい、もう仲間だと思っている、色々あるでしょうが、そんな仲間へ向けるナマリなりの優しさにじんと来ました。彼女達が今後、良い関係を築けそうだな、と思わせてくれる良い話でした。

次の話からは主人公達に戻ってライオス達のお話。ついにレッドドラゴンを目前に、作戦を立て、最後の晩餐のように食事をとる4人。ライオスは彼女達に今までの感謝を伝えます。食事を終えるとついにレッドドラゴンが登場しました。作戦通りに動く4人でしたが、レッドドラゴンが強靭なため、なかなか作戦通りにいきません。それぞれの見せ場がしっかりと描かれており、普段はサイコパスなライオスも、さすがパーティのリーダーと言ったところ、パーティ皆でつないだ一撃を見事に決め、レッドドラゴンを倒します。

レッドドラゴンを倒すと4人はファリンを探しはじめます。しかしファリンはやはり……。さらに蘇生も絶望的な状況で、マルシルが提案した禁忌とされる古代魔法でのファリンの蘇生。ライオスは彼女にファリンの蘇生を頼みます。

この蘇生シーンが面白くて、よくあるRPGならばピカッと光って綺麗に復活、となるところ、禁忌に触れる怖さが出ていました。もともとダンジョン飯の世界での蘇生や癒しの魔法は、巻き戻る、というようなタイプに似ている気がするのですが、今回もそんな感じ。そんな中、目覚めたファリン……蘇生成功です!兄らしい一面を見せるライオス、泣きながらファリンに抱き着くマルシル。普段通りに声をかけるチルチャックに穏やかに挨拶するセンシ。ようやく再会し、喜ぶそれぞれを見てほっこりしました。

 

このファリンがやはり結構面白い性格なんですよ。この兄妹は結構よく似ておりまして、ファリンもさすがライオスの妹と言ったところで、ライオス(程ではなさそうですが)に似たサイコパス……に見えないのは彼女の人柄によるものなのでしょう。かわいい。しかしこれでめでたしめでたし、とはいかないのがダンジョン飯。そう、まだ迷宮の謎と狂乱の魔術師が残っています。以前、ライオスが『絵』の中で出会ったあのダークエルフっぽい魔術師です。あの魔術師がマルシルの描いた魔法陣を見下ろして……というところで4巻は終わり。つ、続きが気になる……!

今回もまたしっかりと内容が詰まっていて面白かったです!私が今回好きだな、と思ったのがタンスじーちゃんの記憶の中にあるライオス達の姿が得体のしれない者に対する表現まんまだった事と、ナマリ達パーティの事です。それにしてもダンジョン飯を読んでいるとウィザードリィなどのダンジョンRPGが遊びたくなってきますね。止まっている世界樹の迷宮やらなきゃ。

 

>ダンジョン飯 4巻 [ 九井 諒子 ]