【魔王城でおやすみ】魔王城でおやすみ2巻感想【ネタバレ有】

熊之股鍵次先生の魔王城でおやすみの2巻が先日発売になりました。相変わらず表紙のクオリティが凄まじいです。2巻の中の出来事全てを凝縮した表紙。至る所に姫の被害にあった魔物たちがいます。かわいい。カバー裏にはどれがどの魔物なのか名前が書いて下さっていてわかりやすい。

いやほんとこの表紙すごい……画集が出たらめっちゃ欲しい……。そんな魔王城でおやすみ2巻の感想を書いていこうと思います。ネタバレありなのでいったん折りたたみますね。

 

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2巻は第14夜~第26夜まで収録されています。各話のページ数自体は少な目なのですが、ページ数以上に内容が詰まっていて、えっ、ページこれだけだったの……!? ってなるのがすごい熊之股先生クオリティ。すごい。

 

まずは14夜で描かれる姫様のお風呂事情。囚われの姫にもお風呂を与えてくれる(ただし狭い)なんて、魔王城やさしい……。何気に囚われているという状況で食事や睡眠については描かれる漫画が多いのですが、入浴などについてはあまり出て来ませんよね。囚われている=そんな贅沢は与えられないのかもしれない。

しかし魔王城は与えてくれる……優しい……のですが、姫はご不満の様子(笑)それもそのはず、姫に与えられたお風呂は50センチの小型魔物サイズのもの。姫は自分のための素敵なお風呂のために魔物をハントしに行きました。この時の姫の風呂上りスタイル可愛い。魔物大浴場からお湯をゲットし、亀型の魔物から湯船をゲットし、素敵なお風呂完成です!完成した素敵なお風呂にご満悦の姫かわいい。

15夜は魔王城の夏のお話。暑さでぐったりしていた姫は素晴らしい冷房を手に入れるために魔王城の氷エリアへとでかけます。装備しているのはいつぞやのタイヤ防具。なんてお役立ちなんだ、あのタイヤ……!しかしタイヤが凍ってアイスゴーレムに間違われる姫。何でも魔王城では氷エリアの魔物と炎の魔物が抗争している様子。

姫はアイスゴーレムに扮して、氷エリアの魔物たちに自分のための冷房を手に入れるために命令をします。何故ばれない……!そうして手に入れた素晴らしい冷房と氷エリアの魔物のナスあざらしにご満悦の姫。ナスあざらしはでびあくまと同じくらいかわいい魔物でした。

第16夜はウォーターベッドを作るために奮闘する姫のおはなし。アイテム『バッカスの美酒』でステータス異常ヨッパライになってしまった姫。笑顔でいつも以上に魔物をハントしまくる姫が怖かわいい。しかもこのアイテム、めっちゃバトルが強くなってしまう効果があり、誰も姫を止められない(笑)何故かあくましゅうどうしまでウォーターベッドに捕まって大騒ぎ。そして完成したウォーターベッドにしんやりひっとりご満悦の姫でした。

第17夜は幼女になった姫のおはなし。魔王城でおやすみが掲載されているのはサンデーなのですが、サンデーと言えば有名な名探偵のネタが込められたおはなしでした。小さくなれるアイテムで幼女になった姫かわいい。しかし行動はそのままの姫。理不尽かわいい。

魔物たちも小さくなった姫を見て動揺したものの喜んでいました。どうやら人間の子供を抱っこしたり、見ても怯えて逃げられないことが嬉しい様子。あくましゅうどうしやレッドシベリアン・改も小さくなった姫を可愛がっていますが、唯一魔王様だけは触ると壊れるんじゃないかと怖がっています。かわいい……!

第18夜はハーピィという魔物が登場するおはなし。人間と友達になりたいゆるふわ系のかわいいハーピィの女の子。魔王城に囚われている姫と仲良くなりたくて近づくのですが、姫はハーピーの羽に興味津々。会話にならない上に容赦ない姫かわいい。ハーピィもかわいい。

第19夜は魔王城の修練大会のおはなし。経験値を手に入れるための運動会みたいなものですね。魔物たちにも経験値が必要なのかとちょっと感動。安眠のための適度な運動に良いと姫も参加。しかし主旨と競技のルールを理解していない姫に修練大会は大騒ぎ。何とか姫を眠らせて平穏を得ようと頑張る魔者たちかわいい。

第20夜はマンゴラシアの香りで眠りたい姫のおはなし。魔導書のアラージフから安眠の方法を聞き出した姫は楽園の香りがするというマンゴラシアをハントしてきます。何でもマンゴラシアは怖がらせることによって香りを出す様子。あの手この手でマンゴラシアを怖がらせようとしますが、なかなか怖がってくれないので、しばらく放置することに。放置されているマンゴラシアは、姫の行動の産物を目にすることよって徐々に……。姫の行動をマンゴラシア目線で見ると相当怖かったことに気が付きました、うおお……!

第21夜は姫が肌のかさつきをなくすためにパック用にハチミツを手に入れようとするおはなし。姫はハチが苦手の様子。姫にも苦手なものがあったんだ……!何とかハチミツを手に入れたい姫は魔導書のアラージフに、ハチを何とかする魔法を教えて貰います。対象を異次元にトバすえぐい魔法を覚える姫。何のためらいもなく使う姫。その魔法のせいであくましゅうどうしが大変な事なりました(笑)

第22話は悪夢のせいで快眠を得られない姫のおはなし。魔王城にはバクムーという悪夢をたべる魔物がいるのですが、どうやらバクムーの調子が悪い様子。バクムーいわく「最近魔王城の奴らが悪夢ばかり見るから浄化しきれない」とのこと。バクムーのなかにはあくむーという魔物がいて、姫はその子達をブラッシングして悪夢を浄化します。……が、悪夢の原因は姫でした。今まで安眠していたのに姫がきたために悪夢ばかり見るようになった魔王城の魔物たちがちょっとかわいそう。でもかわいい。

第23夜は姫による魔王城の寝床チェック。色んな魔物の寝床に入って、眠り心地やら何やらを評価していく姫。魔王の寝床にも入って評価している中、目を覚ます魔王。声なき声を上げる魔王がかわいかったです。ちょうどその時、勇者についての報告にやってきたあくましゅうどうしが現場を目撃。姫が最後に爆弾を落とし、あくましゅうどうしが真っ白になったのに笑いました。かわいい。

第24話はお洗濯のおはなし。姫のせいで迷子になった勇者を何とか助けよう(?)と話し合う魔王たちの裏側で、姫がジュースでよごしてしまったシーツを洗おうとがんばります。勇者のために作られたあらゆるアイテムや魔物を姫が全力で洗濯するために使います。もう姫がいれば世界は平和なのではないかと思いました(笑)

第25話は安眠にちょうど良い揺れを探す姫のおはなし。姫の住んでいた王城は聖樹と融合していたそうです。いいなぁ。その特性で、心地よい揺れ具合だったそうで、それを再現したいと思う姫。しかし魔物たちにはそのぼんやりとした様子がホームシックにかかっているのではないかと思われてしまい。そんなことはつゆ知らず理想の揺れを求めて魔物たちの背中にのぼる姫かわいい。

第26話はかなしばりにあった姫のおはなし。かなしばりにあって体が動けない姫はでびあくまに助けて貰おうとしますが、うまくコミュニケーションが取れずに姫が歌舞伎に。最終的にミノムシっぽく飾られた姫。そこでようやくでびあくまたちが姫が動けない事を知るのですが、ここでもまた勘違い。白雪姫よろしく姫を助けてほしいと頼まれた魔王でしたが、全力で拒否した姫に噴きました。

1巻と同じく内容が濃くて面白い2巻。特に好きだったのは幼女になった姫のおはなしです。しかし読めば読むほどに人間と魔族が敵対関係になった根本は何なんでしょう。この魔物たちなら普通に仲良くなれる気がするんですよねぇ。

勇者を安全に魔王城まで導こうとするあたり、人間を滅ぼさずに魔族の支配する世の中を作ろうとしているのでは。あと魔王様……ピュアか!かわいい!収穫だったのはスヤリス姫が住んでいた王城のこと。大樹に融合した城ってロマンですよね。

 

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