レジ袋有料化からまもなく一年――果たして意味があったのか?

レジ袋が有料化からそろそろ一年。
私も接客業務の仕事に携わったことがあり、その感覚の変化について書いてみようと思います。

目次

●レジ袋有料化前

・レジ袋を余分につけて欲しいと言われる(割とよくある)
・お土産等の場合、その数分をつけている(さすがにそのままでは渡せない)
→「何枚つけますか」くらいのやり取り

レジ袋はつけるもの、と決まっているので、「いりません」と事前に言われた時に対応すれば良い。
ただし、必要以上に枚数を要求された場合は、店によっては料金頂く場合もあります。
(あれは無料で手に入れているものではなく、経費で買っているものなので1枚で済むところを10枚欲しいとか言われると困る)

●レジ袋有料化後

・レジ袋の有無を毎回聞く必要がある
→人によって返答方法が様々なので判断がしづらい時がある
・レジ袋を貰えないことに文句を言われる
→「高い」だの「ぼったくり」だのの暴言もあり
・レジ袋が欲しいと言われ、料金を提示すると「やっぱりいらない」と言われる

「レジ袋はいりますか?」という、このやり取りが本当に手間。
そこから文句や愚痴に繋がるケースもそれなりにあるため、精神的にしんどい。
有料化は法律で決まったからで、こちらのせいではないのに……。

●レジ袋有料化は本当に必要だったのか?

レジ袋の有料化については基本的に『プラスチック仕様の抑制』や『ごみの問題のため』でした。
けれどこれが必要だったのかと言われると、首を傾げてしまいます。

海洋プラスチックゴミを何とかしたいのであれば、そこはごみの不法投棄がごみ処理の手段について注目した方が良かったのではと私は思っています。
ただでさえ、ごみのポイ捨ては多いですからね。山などに投げ捨てられたコンビニのお弁当、ジュース缶など、酷いものですよ。

まずはごみ処理やポイ捨てなどに対する意識の変化を出さない限りは、幾ら法律で減らそうが変わらないでしょう。
ただ「規制したから減るだろう」という安易な考えでスタートしたなら酷い話です。
プラスチックを扱う業者の皆様にだって大ダメージだったでしょう。

●レジ袋有料化の弊害

あと店員目線で言わせて頂くと、レジ袋が有料化されたからと、エコバックや自宅からレジ袋を持ってくる方は確かに増えました。
けど気になる点もだいぶ目立つんですよ。

特にレジ袋。使いまわして色が変わったり、何かの液体が付着したようなレジ袋を持っていらっしゃる方が結構いるんです。さすがにそれに食べ物をいれるのは不衛生では……と思ってもこちらでは言えませんし、帰ってからカウンターをアルコールで噴き掃除する必要があります。
エコバックも、見た目は綺麗でも洗濯しないと結構汚れるものですからね。

ただ負担が増えただけ、不衛生な部分が増えただけ。
今のところ、そんな印象です。果たしてこの一年でどれだけの効果が出たのか、最初に発案した方にはぜひ発表してほしいものです。
少しでも効果が出ているのなら、負担にも意味があったのだと思えるのですから。